夏が終わるから樋口有介を読もう。
「ぼくと、ぼくらの夏」が樋口原体験だから、これはもう遺伝子に刻まれてるレベル。
爽やかさなんてなく、シャツが汗ではりつくような湿度の高い日本の夏。
そんな世界とまた出会えて嬉しくなっちゃったね!
夏休みの男子高校生がつまづいた小さな小石が、あれよあれよと大岩になってオトコのコの行く先を壊していく。
そのスピード感が気持ちいいんですわ。
そして樋口センセの夏ミステリでは定番の女の子。
変な子に惚れるのは何も主人公だけではないのです。わたし達も好きなのですw
主人公と女の子の掛け合いも軽妙で楽しいんですよねー。
ふたりともウィットに富んでて。
軽妙洒脱とはふたりの会話かってカンジで。
少しずつ解き明かされる事実、事実、また事実。
それらが組み合って形作られたとき、パアッと霧が晴れるような感覚。
ステキ。
そして…これは読み手たる自分の(悪い)クセなのかもだけど、先を読んで構えてしまうんですよねー。
樋口センセがこれで終わるわけがない…って。
そんな悪癖すらも満足させてくれた今作。
たのしかったー!!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年9月2日
- 読了日 : 2018年9月2日
- 本棚登録日 : 2018年9月2日
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