ずっとずっと積読していた本を遂に解く。
児童文学にしては、難しい内容に感じるこの感覚も、子どもたちが読むと逆にただおもしろいファンタジーのように感じられるのかもしれない。
おそらく大人と子どもではこの本の印象はだいぶ変わるのかもしれないし、読む時期、年齢によっても感じ方は変わるのだと思う。
ちょうどコロナ禍で仕事の量を自由にセーブでき、自分のための時間を作る余裕がある今のタイミングで、この本を手に取ったことは何かの縁な気がした。
MAXで働いてた時に読んでいたら、また違う衝撃を喰らっていただろうな。
「はげしい追跡と、のんびりした逃亡」
「ゆたかさのなかの苦しみ」
「まえばかり見て、うしろをふりかえらないと」
など、各章の題名の付け方がウィットに富んでいて個人的には記憶に強く残っている。
特に「ゆたかさのなかの苦しみ」と言う題名は、先日読んだ若林正恭さんの「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」に強くリンクしていて、
連続して「貧富と自由」について考えさせられる日が続いた。
また来年度から仕事量をMAXに戻そうとしている自分には、ここで得た言葉たちを心に留めておけという暗示かもしれない。
「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。
するとたのしくなってくる。これがだいじなんだな。たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年1月15日
- 読了日 : 2021年6月22日
- 本棚登録日 : 2021年6月22日
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