東日本大震災の際、福島第一原発所長だった故・吉田昌郎をモデルにした作品。
生い立ちから始まり、東京工業大学、東京電力、東日本大震災、そして亡くなるまでの生涯を描く。一応フィクションとなってはいるが、すぐに思い浮かぶ官僚や政治家も多数登場し、ほぼノンフィクション。
前半部分は、人となりを紹介するような形で進み、下巻途中より震災事故の話となる。原発を食い物にする政治家や企業、またそれらを取り巻くムラ社会の恐ろしさも描かれている。3.11の事態の推移は圧倒的な臨場感や緊張感に溢れ、内部の極限状態の様子が伝わってくる。事故の後、ガンにより入院していた彼を両親が見舞いに来たシーンは泣けてきた。
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- 感想投稿日 : 2016年9月21日
- 読了日 : 2016年9月20日
- 本棚登録日 : 2016年9月20日
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