マダム・イン・ニューヨーク [DVD]

監督 : ガウリ・シンデー 
出演 : シュリデヴィ  アディル・フセイン  メーディ・ネブー  アミターブ・バッチャン 
  • アミューズソフトエンタテインメント
4.25
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本棚登録 : 600
感想 : 111
5

15.sep.26

何故か珍しく映画見まくっている!そして今年一、いや今までで一番いい映画に出会えた!

インドという国はまだ行ったことがないけど、ごった煮感とかカラフルさとか活気とか、いろいろな面で惹かれるものがある。なかなか行く機会に恵まれないけど憧れはつのるので、せめてもと思ってインド映画を見ることに。この映画はすごく評価が高かったし、ジェンダーのこともテーマの一つとなってると聞いてチョイスしました。本国では2012年公開だったけど日本では2014年公開だったので、TSUTAYAではまだ準新作コーナーにありました。

インドの中流階級(に見えたけどどうかな?)の主婦シャシ。家族の中では彼女と祖母だけ英語が話せない。インド全体がそうなのかわからないけど、家族の中での「お母さん」の地位はとても低い。英語が話せないと子供にバカにされ、夫には菓子(ラドゥ)作りだけしてればいいという扱いをされ。。そんなシャシ、NYに住む姪の結婚式のため、家族に先立って単身NYへ。カフェでの注文もまともにできず、店員に冷たくあしらわれて一人涙するも、4週間で英語を話せるようになる!というバス広告を見て一念発起、家族に内緒で英会話教室に通うことに。そこで出会ったフランス人コックを中心に素敵な仲間が待っていた。。という感じ。

まず、主演女優のシュリデヴィさんの美しさにうっとり。。Wikipedia見たら、インドの伝説的人気女優だそうで。97年に休業して以来、15年ぶりの復帰作とのこと。え、いくつ?と思ったら2012年公開当時なんと49歳!!見えない!!子供もまだちっちゃいし!!もっと若い設定の役だったのかな??毎日違う柄のサリー着てて、それもまた本当に美しい。色彩豊かで、身体のラインを綺麗に見せてくれるんだよね。でもすごく品があって。いつか着てみたいな!すんごく大きな瞳なんだけど囲み目メイクがまた美しくて。20代の頃とかどんなに美しかったんだろう!!他の作品も見てみたいです。

インドの女性って家庭内ではあんなに地位が低いんでしょうか?シャシが英語話せないから余計に?日本でも「女は家事してろ!」な夫はかなりいるけど、サティシュとシャシの間には明らかに上下関係があるし、子供もシャシに敬意を全く払わないし、毎日シャシがちくちく傷ついてるのを見るのが辛かった。だから英会話教室に通い始めて、シャシが「家族のための人生」じゃなくて「自分のための人生」って感覚を取り戻せたことが嬉しかった。一度、シャシの家族がNYに来て、ラーダ(英語の勉強を助けてくれた姪)とマンハッタン観光してた途中で、シャシがどうしても英会話教室に行きたくて、家族に嘘をついて抜け出したことを夫にチクリと釘さされてしまったシーンで、シャシが自分の人生の目的が何なのか迷ってしまうところがリアリティあったなと思う。ラーダがいてくれて本当に良かった。私もああやって頑張って英語話せるようになりたい!!!

フランス人のロラン、素敵ですね。純朴で真摯な青年。この人も幾つくらいなのかな。カフェでNYの洗礼を受けて公園のベンチで泣くシャシにコーヒーをそっと手渡す出会い、きゅんとします。シャシが好きすぎて思わず授業中に告白しちゃうけど、既婚インド女性に対するアプローチとしては失敗なんですね。笑 その後にクレープ作ってきてシャシに手渡すシーンも素敵です。シャシがクレープ食べるところがみたかったな。最後に英会話教室のみんなにラドゥを配るとき、ロランに感想を言ってあげてほしかったです。振ったせめてものおわびに…。日本映画だとあの屋上のシーンでムダにキスさせたりやりすぎ演出して興ざめさせるところ、あそこで止めるのさすが。安心しました。うん、シャシはそんなことしないよね。彼には幸せになってほしいな〜。

印象的だったのは、英会話教室の先生がゲイで、そのことをバカにしたクラスメートをシャシが注意するシーンに。日本の映画でこういうのちゃんと描けるかな?できないよね。インドの方が進んでるんだなーと思ったよ。この映画のテーマのひとつであるジェンダーについて、違った面でもこうやって描けてるしね。

インドのシャシの家で働いてるお手伝いさん的な人って、アウトカーストの人…?運転手したり、ラドゥ作り手伝ってた人。身なりが明らかに違うからそうなのかなと思った。いまでもカースト残ってるんだよね?映画の中でも描かれてることにびっくりしてしまった。これは普通のことすぎてインド人が見てもなんとも思わないことなのかな。

あと日本のフライヤー、邦題のガッカリ感にはやられた。そもそもなんでこんなに公開が遅いのか。。マダム・イン・ニューヨークっていうのもそうだけどジャケットのシャシの似顔絵(?)おばさんすぎる!映像見たら数倍若くてびっくりしたわ。もともとの地下鉄のホーム歩いてるジャケットのほうがずっといいよ。ニューヨークに遊びに来たマダムの話かと思うわ。いや、それは間違ってはいないんだけどw 原題のEnglish Vinglishに比べると英語要素がないから。。

長い長いwまだまだ感想あるかも!思いついたらまた書き足そう。Don't be judgemental!!!


ラドゥ美味しそうだった。どんな味するんだろう。食べたいな(*´ω`*)やっぱりインド行きたい!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2015年9月26日
読了日 : 2015年9月26日
本棚登録日 : 2015年9月26日

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