ロバート・ハリス推薦の本(『人生の101のリスト』)。
どの写真も目が覚めるほどの美しさで、1枚1枚に引き込まれます。
その美しい写真の割に、書かれていることは気さくなことばかりで、シモネタが相当多かったです。
自然を見守っているだけに、人間の環境破壊に心を痛める著者。
人の捨てたプラスチックゴミを食べて消化されずに死ぬアホウドリを見て、「どっちがアホウだ」と怒りをみなぎらせています。
魚の豊かな石巻出身ということで、今回の災害でもさぞ胸を痛めているだろうと思います。
イタリア人の陽気さは、イルカをその気にさせて、遊ばせるほどのパワーがあるとか。
静かな日本人とは、イルカはなかなか遊んでくれないそうです。差をつけられていますね。
リゾート水中カメラマンのさがとして、ホテルのレストランではハネムーン客のあつあつぶりににさんざんあてられ、部屋に帰るとベッドメイクが新婚さん風にロマンチックに整えられていたりするという、切ない話も教えてくれました。
魚の名前はおもしろく、「キタマクラ」は食べると死ぬからそう名付けられたそうです。
「シマクダリボウズギスモドキ」なんて難しい名前もあるんだとか。舌をかみそう。
ジャック・マイヨールとの交流についても書かれていました。
タイトルは、鴨川シーワールドにいる笑うアシカについて。表紙にもなっており、水中で目を細めて、本当にうれしそうにほほ笑むアシカの顔に、見ているこちらも和んできます。
今すぐ、南の海に潜りに行きたくなる一冊です。
- 感想投稿日 : 2011年5月16日
- 読了日 : 2011年5月16日
- 本棚登録日 : 2011年5月16日
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