虫眼とアニ眼 (新潮文庫)

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本棚登録 : 1909
レビュー : 227
リカさん エッセイ・対談   読み終わった 

なんか変な題名だと思いましたが、解剖学者養老孟司と、アニメーション作家宮崎駿の3度にわたる対談集で、それぞれの持つ目を表現した意味になっています。
自然との共存、未来ある子どもたちについて、お互いがそれぞれの目線から必要性を解き、現在への警鐘を鳴らしています。

「トトロ」を何十回も観るのは危険だという宮崎氏。
外で遊んでいないで、TVを観ているだけなのは、実際の経験値が上がらないからだとのこと。
ビデオの箱に「見るのは年1回にして」と書きたいとまで言っていました。
ハッとしました。確かに、アニメで夢を膨らませるのは必要ですが、やはり実際に外に飛び出していかないと、豊かな感性の子供には育たないのでしょうね。

養老氏の話では、蝶は好きな場所を飛んでいるわけではなくて「蝶道」と呼ばれるルートにそってひらひら飛んでいる、という話が印象的でした。
以前、家を増築したら、それだけで蝶の飛ぶ場所が変わったそうです。
つまり、蝶は周囲の環境を把握しているとのこと。すごい能力ですね。

ほかに、筑波の学園都市に、19cのイギリスの田園風景を再現していこうという計画が持ち上がったそうですが、そもそも19cのイギリスの田園風景は、山形県の農村を手本にしたものなんだそうです。
つまり100年たって、ぐるっと回ったとのこと。おもしろいですね。

薄い本ですが、学ぶところの多い、いろいろと考えさせられる一冊です。

レビュー投稿日
2011年4月6日
読了日
2011年4月6日
本棚登録日
2011年4月6日
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