著者は中医学博士。なんぞや?と思ったら、中国で行われる伝統医学、つまりは中国医学のことだとわかりました。
香港在住の著者の、東洋医学に基づいた「やめる」ポイントがいくつも紹介されています。
日本での美容は、西洋発信のものと東洋発信のものがありますが、やはりアジア人であることから、東洋由来の美容法に沿うべきだとする著者。
そう難さを感じずに、抵抗なく簡単にやめられそうな項目があがっています。
説明もシンプルで、わかりやすく納得しやすい内容。
洗顔料よりも石鹸での洗顔がいい理由や、勝負下着にこだわりすぎない理由が語られます。
美容系の本は、狂信的な熱を持ったものが多いため、一歩距離を置いて読むようにしていますが、これは基本の考え方がナチュラル。
勢いをつけて「はじめる」わけではなく、「やめる」ことをテーマにしているからでしょう。
著者が靴を選ぶ時に「走れるかどうか」を重視するというところが、自分と一緒で親近感を覚えました。
本人自ら「大阪のおばちゃんだからお得なことが好き」と言っているように、どれもお金をかけない提案ばかり。
「やめる」ことが目的の本なので、そもそもお金がかかることはないのです。
寝るときには、特に意識せずにパジャマになりますが、パジャマで寝るかそうでないかは、身体に大きな作用を及ぼすことを知りました。
日本では、冬になると黒い服を着る人が増えますが、香港では「黒を着ると運気が下がる」と言われているのだそうです。
また、銀行員ぽく見られるのだとか。黒っぽい制服なのでしょう。
それで中国系の人たちは、派手な色の服を好むのかもしれません。
「これをやめたら即綺麗になる」という内容ではありません。
「やめたほうが身体が楽になり、その結果綺麗になる」というものです。
ゆっくりじっくりと時間をかけて効果を促すのは、まさに東洋医学のやり方。
読んでいて「これはとても無理」と思うようなものは特になく、あとは自分の気持ち一つでやるかやらないか決められるような、簡単なことが紹介されています。
ただ、何をするにもしばらく続けてみなくては効果がわからないとのこと。
コスメジプシーには耳が痛い言葉です。
香港に行ったことが無いためわかりませんが、香港マダムはかなり優雅でお金持ちな人々なのだということが、文章の端々から伝わりました。
また、本編の内容からは少しずれるかもしれませんが、海外に行く時には、あまり黒っぽい服は着ないようにしようと思いました。
- 感想投稿日 : 2014年2月18日
- 読了日 : 2014年2月18日
- 本棚登録日 : 2014年2月18日
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