その赤いジョーカーを見たものは、毎晩赤い夢に閉じ込められ、死ぬまで「ハーツ」をすることになる…。
高校の頃から眠り続ける、謎の奇病に侵された同級生。彼女を見舞ったその日、彼らはそのトランプを目にした。赤い夢の中で繰り返されるのは、参加した四人の内の一人が死ぬ「ハーツ」というトランプゲーム。選別される受精卵に例えられるプレイヤー達。なぜこの夢は存在しているのか?誰がこの夢を作りだしているのか?
赤い夢と現実を行き来しながら、夢の謎に挑む者。自らの命を差し出す者。生き残るために死力を尽くす者。
多くの心理学的知識を交えて展開される物語の結末は…?
-敗者には死を、勝者には夢の続きを-…
面白い!続きが気になって気になって仕方ない読書は、久しぶりでした。結構ディープな心理学的知識がどんどん出てくるので、理解するのに時間はかかりますが、理解すればするほど面白くなります。赤い夢の中での駆け引きのパートと、起きている間の「赤い夢ができあがった謎」を解き明かすパートが複雑に絡み合って、最後に残るのは不思議な達成感と、壮大な虚無感…。
登場人物の一人のその後が、気になるところです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2010年読了
- 感想投稿日 : 2010年6月11日
- 読了日 : 2010年6月11日
- 本棚登録日 : 2010年6月11日
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