言語音形論

  • 岩波書店 (1986年3月5日発売)
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ロマン・ヤーコブソンのあまり有名でない(?)著書。訳者・松本克己氏による秀逸な解説がついている。ヤーコブソンはヨーロッパ構造主義に位置づけられる研究者であろうが、今ではなかなか触れることのない珍しい考え方が読み取れ、興味深い。とくに、ヤーコブソン流の音響的な弁別素性を使って分析をすると、母音a,i,uの母音3角形の関係性が、子音p,t,kの間にも見られるとした主張などは目を引く。母音群と子音群の間の共通性がこのように見出せるとする主張はもっと音韻論の授業で扱われてもいい一つの見解かもしれない。もうひとつは、詩の分析についても論考も特徴的であり、ソシュールのアナグラム研究も引き合いに出している。音韻論を深く研究する人、音韻論の周辺領域との節点を探したい人に勧められる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音韻論
感想投稿日 : 2019年6月29日
読了日 : 2019年10月5日
本棚登録日 : 2019年5月3日

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