<あらすじ>
第一章「歴史」。島が生まれ、鳥たちがやってきて、人が住みつく。
第二章「戦争が来た」。島の少女キヨと強制労働で半島から連れてこられたインスが出会う。やがて島に軍隊がやってきて、防衛のためのトンネルが掘られ始める。侵食される島の生活、近づく敵軍。インスは島からの脱出を狙うが、まだ好機に恵まれない。そして島の住人たちは本土への疎開を強制される。
第三章「<島>へ」。終戦から64年。もうすぐ40代の有希は“光るキノコ”を撮影しに島へやってきた。島の獣医の照彦にガイドを頼み、彼の祖母・きぃばあちゃんが営む民宿に泊まる。飛行場で、海岸で、有希が感じる何かは戦争の記憶につながっていく。有希は“撮られたがっている”ものに導かれるようにシャッターを押し、トンネルの中へも進んでいく。
<ひとことコメント>
祖母世代の話から孫世代の話へ。『家のロマンス』と同じような構成ですが、どちらかというと『夕凪の街桜の国』(こうの史代)のような印象を受けました。さすが加藤幸子さん、鳥がたくさん出てきます。読んでよかった。加藤幸子さん大好きです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
加藤幸子(KATO, Yukiko)
- 感想投稿日 : 2011年6月18日
- 読了日 : 2010年10月11日
- 本棚登録日 : 2011年6月18日
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