陰謀の日本中世史 (角川新書)

3.57
  • (34)
  • (66)
  • (57)
  • (15)
  • (8)
本棚登録 : 901
レビュー : 70
著者 :
littlebambさん  未設定  読み終わった 

派手に踊る「陰謀」という語、カバーと同じ大きさの真っ赤な帯、開くと強調したいセンテンスを太字フォントで表した文。ちょっと怪しめの歴史本にありがちな特徴を造本から取り入れているのは、おそらく意図的で、そういう本をよく読む層に届けようとしたのかな、と勝手に推察。
文章はかなり素人(自分のような)向け。『応仁の乱』[ https://booklog.jp/item/1/412102401X ]もだが、本書の方がより砕けている。実際は史料を丁寧に読み解いて分かることなのだろうけれど、歴史上の人物の意図等をカッコでくくり「××は『○○しよう』と考えたのである」と言い切るのは明快で読みやすい。読みやすいということはその気になればホラも吹きやすい訳だが、頭を冷やして読むと主張されていることは全般的に穏当な内容で、ポイントごとに史料が裏付けとして挙げられている。逆に真っ当な方法でこの主張に反論したい時は、この史料と根拠を覆す必要があるのだな、と分かる。怪しい本の場合それが無いことが多い。
終章「陰謀論はなぜ人気があるのか?」に著者の言いたいことが全部詰め込まれている印象。陰謀論やトンデモ説の「猫の首に鈴をつける」。
この本を読んだ人にはこちらもおすすめです、を挙げるならこの一冊。[ https://booklog.jp/item/1/488759528X ]

残念だったのは、自分の中世史の基礎知識が貧しいため、人物名がどうしても混乱してしまうこと。似た名前多すぎ。

レビュー投稿日
2019年1月5日
読了日
2018年11月21日
本棚登録日
2018年9月23日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『陰謀の日本中世史 (角川新書)』のレビューをもっとみる

いいね!してくれた人

ツイートする