夜の言葉―ファンタジー・SF論 (岩波現代文庫)

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leviさん エッセー・随筆   読み終わった 

<blockquote>人間は光のなかで生きていると思いがちなものですが、世界の半分は常に闇のなかにあり、そしてファンタジーは詩と同様、夜の言葉を語るものなのです</blockquote>
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わたしは技術者ではなく、探検家だ。わたしはアースシーを発見したのである。/プランというものは、綿密なものであればあるほど包括的な形で作られることになる。一方、発見は一歩また一歩となされるものである。プラン作りは時を無化する。発見は時のプロセスだ。何年何十年もの年月がかかることもある。 p37

ファンタジーのなかのさまざまな名前をどんなふうにして考えるのかとよくたずねられる。今一度、わたしはこう答えなければならない。わたしはそれらの名前を発見した、聞いたのだ、と。これは、この文脈におけるひとつの重要な主題である。最初の短編を書いたときから、名づけることはアースシー世界において実践されている技芸魔術の本質としてあった。魔法使いたちにとってそうであるように、わたしにとっても、島や登場人物の名前を知ることはすなわち当の島や人物そのものを知ることである。 p42

彼らは象徴というものが既知のあるものを示す記号ではなくて、なにか未知の、象徴的にしか表現できていないものをさし示す指標なのだということにいまだに気づかないのです。象徴(生きている意味)とアレゴリー(その等価物ではあるが、死んだもの)とを取り違えているのです。 p126

人間は生理だけでは生きていないし、条件反射は行為ではない。 p232



【目次】
 1.モンダスに住む
 2.みつめる眼
 3.夢は自らを語る
 4.エルフランドからポキープシへ
 5.アメリカ人はなぜ竜がこわいか
 6.子どもと影と
 7.SFにおける神話と元型
 8.性は必要か?
 9.エスケープ・ルート
10.アメリカSFと他者
11.石斧とジャコウウシ
12.魂のなかのスターリン
13.SFとミセス・ブラウン
14.書くということ
15.宇宙論のすすめ

レビュー投稿日
2018年10月14日
読了日
2012年5月3日
本棚登録日
2018年10月14日
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