よるのおるすばん (児童図書館・絵本の部屋)

  • 評論社 (1996年1月1日発売)
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本棚登録 : 141
感想 : 10
5

表紙から目を惹きつけられる、
リアルなフクロウたちと、暗い背景。

本を開くと、またまた真っ黒な中に、リアルで美しい絵が描かれています。
その黒に飲み込まれ、思わず本の世界に入り込んだような気分になってしまう。

絵本の中のフクロウたちは、ママの帰りを待っています。
3人の子たちは、真っ暗な中、不安な気持ちを抱えながら、
「ママは絶対に帰ってくる!」と信じて待ちます。

タダ待っているだけなのに、
真っ黒な背景と、子たちの心細い呟きで、まるでとんでもない冒険に出ているかのごとく、心がザワザワしはじめます。

すっかり物語の中に引き込まれ、
ドキドキし始めた頃、フワーッと夜空から舞い降りてくる母フクロウに、
ホーッと安心感が体中に溢れてきます。

まるで自分が子フクロウになったような気分。
妙にリアルな絵と会話が、
自分もその中にいるような錯覚をおこさせるのかなぁ?

子たちのかわいらしい会話も微笑ましい。
ママが最後に子に言う言葉が、子たちへの愛情を感じてしまいます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2010年1月24日
読了日 : 2010年1月23日
本棚登録日 : 2010年1月23日

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