人を見抜く、人を口説く、人を活かす プロ野球スカウトの着眼点 (角川oneテーマ21)

  • 角川書店 (2013年6月7日発売)
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感想 : 7

数字、データではわからないところに惚れ、スカウトする。インスピレーション、感覚の世界。凄腕スカウトはそうして数々の名選手を獲得してきた。それは本書では「通りすがりの異性を振り返ってみる」ような感じらしい。p23

僕のような鈍くてとろい人間には難しい仕事かもしれない。いくつか心に残った金言があるが、その中で1番を挙げよう。

「どれだけ無駄をする体力があるかが大事」p45

無駄を重ねていくうちに、無駄がそぎ落とされ、洗練されていくのか。仕事でも趣味でも出会いでもそう。数をこなし、同時に試行錯誤しながら上達していく。


その他の金言。

金は金。銅は金にならない

選手の力量は、意外に本人の意識しない箇所に自然に表れる p39

有望選手が欲しいとき、相手のなわばりに行くとき、他者より早く足を運び、決断をすることが大事 p48

イチロー、小笠原を、多角的に見る。投手としてではなく野手として見、捕手としてではなく野手として見る p54、p60

アクセントのある選手を獲る。p66

一芸に秀でていないと、(すべてが平均的な能力では、使い道がない特徴のない選手は大きく育つ要素がなく、枝葉でしかない)

交渉で大事なのは、窓口。窓口は監督なのに、部長に行ったらアウト。

p75簡単に口や数字で説明できないプレーを、自分の目で見ることが大事p75

ボールがきてから考える選手と、前もって動く選手の違いを見分ける能力があるかが大事p75

p100 いいところだけを評価するのではなく、悪いときも知ることで、いい評価へとつなげることだと考える。三振しても、タイミングの取り方がよければ問題ない(プロセスの問題。結果だけで判断しない)

p140性格のよさ、とは、自分の考えを持ちつつ、他人の考えにも耳を傾けることができる人のこと。素直さと、あるていどの頑固さ。

p241「辛抱強く選手を育てる」という信念。即効性より遅効性。ポジションごとの年表をつくり、空きがあれば取る。

p220選手としての峠は過ぎているが、これまでのキャリア、性格で入団の道も。実力以外の部分でも、将来の幹部として採用する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 見抜く力
感想投稿日 : 2014年12月2日
読了日 : 2014年12月2日
本棚登録日 : 2014年12月2日

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