数字、データではわからないところに惚れ、スカウトする。インスピレーション、感覚の世界。凄腕スカウトはそうして数々の名選手を獲得してきた。それは本書では「通りすがりの異性を振り返ってみる」ような感じらしい。p23
僕のような鈍くてとろい人間には難しい仕事かもしれない。いくつか心に残った金言があるが、その中で1番を挙げよう。
「どれだけ無駄をする体力があるかが大事」p45
無駄を重ねていくうちに、無駄がそぎ落とされ、洗練されていくのか。仕事でも趣味でも出会いでもそう。数をこなし、同時に試行錯誤しながら上達していく。
その他の金言。
金は金。銅は金にならない
選手の力量は、意外に本人の意識しない箇所に自然に表れる p39
有望選手が欲しいとき、相手のなわばりに行くとき、他者より早く足を運び、決断をすることが大事 p48
イチロー、小笠原を、多角的に見る。投手としてではなく野手として見、捕手としてではなく野手として見る p54、p60
アクセントのある選手を獲る。p66
一芸に秀でていないと、(すべてが平均的な能力では、使い道がない特徴のない選手は大きく育つ要素がなく、枝葉でしかない)
交渉で大事なのは、窓口。窓口は監督なのに、部長に行ったらアウト。
p75簡単に口や数字で説明できないプレーを、自分の目で見ることが大事p75
ボールがきてから考える選手と、前もって動く選手の違いを見分ける能力があるかが大事p75
p100 いいところだけを評価するのではなく、悪いときも知ることで、いい評価へとつなげることだと考える。三振しても、タイミングの取り方がよければ問題ない(プロセスの問題。結果だけで判断しない)
p140性格のよさ、とは、自分の考えを持ちつつ、他人の考えにも耳を傾けることができる人のこと。素直さと、あるていどの頑固さ。
p241「辛抱強く選手を育てる」という信念。即効性より遅効性。ポジションごとの年表をつくり、空きがあれば取る。
p220選手としての峠は過ぎているが、これまでのキャリア、性格で入団の道も。実力以外の部分でも、将来の幹部として採用する。
- 感想投稿日 : 2014年12月2日
- 読了日 : 2014年12月2日
- 本棚登録日 : 2014年12月2日
みんなの感想をみる