星の王子さま (岩波文庫)

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本棚登録 : 241
レビュー : 18
制作 : 内藤 濯 
るーしーさん  未設定  読み終わった 

やはりこの物語は,読者が誰で,どんな人間かによって受け止め方が変わってくる。それでも,多くの人の心の支えになっているのは何故か,それはじっくり読み解いてわかることだと思う。

私が初めて本書を読んだのは小学校低学年の時だった。当時は『大切なものは目に見えない』という言葉をそのまま受け取っていて,「きっと,著者は心とか優しさみたいなものを大切にしろと言っているのだろう」くらいの感想だった。これが,『大人は皆,子どもだった』ということなのか

今回,改めてその本を手にしてみると,自らに自信を持たせる処方箋みたいな役割を果たしてくれたし,自分が今,結局何に悩んでいてどうしたいのかが明確につかめた気がした。
「大学生」として生きていると周囲から言われることといえば『どこの大学?』みたいな質問とか『へー〇〇大学か,頭良いね』みたいなお世辞が多いのだが,私は以前からこれに疑問を感じていた。私が初対面の学生に出会ったときの興味の矛先は相手の大学名でも偏差値でもなくて,何を専攻して研究しているのかである。でも,それを尋ねて快く答えてくれる学生は少ないし拒まれることの方が多い。『私,君みたいに賢くないから』みたいに。誰がどれくらい頭の良い大学に行っているかなんて聞くよりも,相手が何に夢中になっているのか聞くほうが数百倍楽しいしその人らしさがわかるのに,と日頃から思っていた。

『大切なものは目に見えない』が十数年前より明確になって見えた気がしたし,こういう成長の仕方でも良いんだと少しばかり安心した。また,気が向いたときに自分の成長を確かめる意味で読み続けたい。

レビュー投稿日
2019年2月27日
読了日
2019年2月27日
本棚登録日
2019年2月5日
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