「太陽は動かない」の主人公の鷹野の幼少期からスパイになるまでの話。
今回は水道事業に関する企業情報の奪い合いの中、鷹野がスパイになるための最終試験が行われる。
仲間・上司・恩人・そして初めての恋。その日一日を生きることだけを考えてきた鷹野が、新しく得た人生によって成長していく様を描いた本作。
ネグレクトの被害者として凄惨な記憶を植え付けられている鷹野は、思春期を越え、おのれを信じることを知った。それはスパイのための訓練により「自分以外の人間は誰も信じるな」と教えられ続けた彼なりの、裏返しの解釈だった。
おのれの判断を信じ、それによって一瞬一瞬を生き抜く。後に産業スパイとして活躍することになる鷹野の、誕生の瞬間が目撃できる。
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- 感想投稿日 : 2015年6月19日
- 読了日 : 2015年6月18日
- 本棚登録日 : 2015年6月16日
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