これは「ラノベ」なのかな。
さいきん、いろいろ職業モノが流行りみたいだけど、「不動産屋」っていう設定にすごいキョーミそそられて読んだ。
するるっと読めて、おもしろかった、って読後におもえたんだけど。
人物描写が浅すぎてストーリーに深みがないから、大団円な終わりかたが軽すぎて、読みおえた瞬間になにひとつ残らないかんじ。
小説には「人物描写」がだいじ、ってすごいわかる。
女の人に惹かれる理由も、ただ外見だけじゃ、読者まで魅了できないよねー。
これは、就活がぜんぜんダメで内定がぜんぜん取れてない主人公が、あることがきっかけで実在するエリート学生になりすまして、不動産屋さんに採用されちゃう、っていう話。
こんな設定で、ずーーーーーーっとひっかかってたことがある。
お給料はどうやって受け取ってたんだろ。
手渡しなのかとおもったら、銀行振り込みだったんだよね。
口座の開設まで他人になりすますことなんてできないから、いったいどうやって「銀行振り込み」のお給料を受け取れていたのか、さいごまでナゾのままだった。
他人の履歴書をじぶんのもののように利用して他人になりすまして就職する、っていうのは、違法にはならないのかな。
ものすごい「人のこころ」をだいじにする主人公なのに、じぶんが勝手になりすました実在する相手の人格権侵害には無頓着なのが、だいたい設定として違和感がある。
もっとリアリティがある設定なら、題材としてぜったいおもしろいのにー。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本小説
- 感想投稿日 : 2017年9月25日
- 読了日 : 2017年8月
- 本棚登録日 : 2017年9月25日
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