綾辻さんの館の殺人シリーズ3作目。作中作中作中作。序盤はいかにもなミステリの仕様にニヤニヤしながら「ここがこうなるのかな」とか「ここは謎に必要な描写かもしれない」とか考えていた。
いままでの二巻では島田潔の存在感はここまで大きくなかったと思うのだがこの巻ではかなりあった。というか1巻の印象が弱かったのかな。
でも彼が居るせいで容疑者から急に1人が消えてしまう。そういった意味で十角館の殺人のほうが巧妙であったかもしれない。作中で言われるようにミステリの中で突然の来訪者、闖入者は必須だが、最後にのこる人たちの中で確実にこいつは残るという安心感は結構邪魔だった。
孤島の館ミステリはやっぱり犯人以外全滅若しくは全滅が面白い気がする。今回は殺人がいっぺんに行われることも合って殺される恐怖感と冗長になる危機感の感じは現されなかった気がする。
ある意味でよく出来すぎていて”わかる”トリックと話だった気がする。ある意味の唐突さや理解できなさは全くなく、ある意味でそれはいいことだが個人的にはやっぱり自分たちのリアルではない奇ももう少し見たかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年10月2日
- 読了日 : 2013年10月1日
- 本棚登録日 : 2013年9月30日
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