試着室で思い出したら本気の恋だと思う (幻冬舎文庫)

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本棚登録 : 2631
レビュー : 255
著者 :
夜さん 短編集   読み終わった 

この印象的なタイトルが前々から気になってて、読んだあとに著者の尾形真理子さんについて検索してみて納得。この方、元は売れっ子コピーライターで、主にルミネの広告のコピーを多数手がけていたそう。
ちなみにこのタイトルも、元々はルミネの広告に使われたコピーで、本書は短編集なのだけど、それぞれのタイトルもほとんどがコピーとして使われたもののようです。
「悪い女ほど、清楚な服がよく似合う」とか、女性ならではの観点に、いちいち深く頷いてしまう感じ。

closetという、渋谷にあるセレクトショップが必ず登場する短編集。タイトルの通り、試着室にて試着中に想いを寄せる彼のことを頭に思い浮かべる女性たち。
長年付き合っている恋人であったり、片思いをしている同僚であったり、不毛な恋だと分かりながら離れられない不倫相手であったり。
東京のあらゆる場所で働くいわゆる普通の女性たちの恋。超美人なわけではなく、モテモテなわけでもない、だけど出来るだけ綺麗な自分でいたくて、お気に入りの洋服がたくさんあるclosetに足を運ぶ。
作風はさすがルミネのファッション系コピーを手がけている作家だけあって、雑誌で言えばsweetとかarを読むような世代が一番共感しそう。
こういうのを読むと、普通に昼間働いて恋愛を愉しむ女性に憧れてしまう。笑

最後に短く、closetを営む女性にスポットが当たるのだけど、何気にそれが一番印象に残ったかもしれない。
さりげない気遣いが出来るけど押しつけがましくなく、スタイルが良くてセンスも良い、素晴らしいショップ店員にしてスタイリストでもある彼女の恋。

著者の名前で検索すると、ルミネの広告もたくさん出てきて、すごく可愛らしい。見たことがあるのもいくつかはありそう。

好きな人のために綺麗になりたい。という思いが、このタイトルに繋がる。
健全で前向きで美しい想いだな、と思う。

レビュー投稿日
2015年11月25日
読了日
2015年11月25日
本棚登録日
2015年11月25日
5
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