体は全部知っている (文春文庫)

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本棚登録 : 2828
レビュー : 260
著者 :
ixi193さん  未設定  読み終わった 

タイトルに惹かれて買いました。
等身大の自分と向き合っていく話が多かったように思います。

でも内面的なことだけじゃなくて、家族的な温かさや、孤独を背負う人たちに対する慈悲深さみたいに、外へと向かうものも感じられます。

主人公の気分の浮き沈みが繊細な感性をもって描かれています。
景色に投影される心理を見つめているような描写で、読んでいると心情に色彩が溢れるような気がしてきます。

個人的には、時折女性の慈悲深さとか潔さみたいなものが見え隠れして、男である自分とはまったく違う世界を見ているようで、なんだか怖く感じるようでもありました。
だからこそ、そういう想いをさせていたのか…とか、過去を振り返って考えたりも。それだけ、真に迫るものがあるのでしょう。

読んでいると、淡々と、それでいて溌剌とした清涼感が感じられます。
静かな山の湧水で手でも洗っているような、そんな感じ。

何かに悩んでいたり、鬱屈とした想いを抱えているとき、読んでみるといい本だと思います。

レビュー投稿日
2012年12月28日
読了日
2012年12月28日
本棚登録日
2012年12月18日
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