歴史好きのための古文書入門

著者 :
  • 柏書房 (2015年4月24日発売)
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本棚登録 : 78
感想 : 12
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今の日本人が失ってしまったもの、それは「くずし字」を読み解く力です。歴史ドラマ、歴史小説、時代考証、司馬遼太郎、江戸しぐさ・・・。奇人変人「モンジョ先生」が、歴史学に興味を持ち始めた大学2年生の「フミオ君」を相手に喋り倒した5時間の記録を活字化する。(2015年刊)
・はじめに
・序 僕らの古文書講座が始まる
・第1章 僕らが過去を知る手段
・第2章 僕らの日常に潜む過去
・終 僕らの古文書講座が終わる

タイトルには、古文書入門とあるが、本書には古文書が1点しか出てこない。古文書辞典を読む以前に読む本と言える。
面白い本ではあるが、タイトルがずれているように感じる。古文書の解説本を期待している人には物足りないし、このタイトルで、本書が対象としている歴史好きの10代20代の若者に届くのだろうかと、いらぬ心配をする。私は、最初、古文書の解説本かと思い、スルーしたのであるが、たまたま店頭で読んで、買うことに決めた。(広義では、古文書入門であるが、タイトルで損をしているのではないかと思う。)
歴史学の考え方や、時代考証の役割、時代小説についてなど面白い。古文書については、文脈から読み解くなど、理解の仕方をやさしく解説している。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史(江戸)
感想投稿日 : 2015年6月27日
読了日 : 2015年6月12日
本棚登録日 : 2015年5月6日

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