貧農史観を見直す (講談社現代新書)

  • 講談社 (1995年8月10日発売)
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本棚登録 : 111
感想 : 13
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主に江戸時代の農民の真の姿を書いた一冊。現存する年貢関係の資料から名産目録、農書といった資料を用いて農民≒貧しいの先入観を一掃してくれます。また、農民≒貧しいのイメージが生まれた由来の分析もしっかりとしてあり、読後にすがすがしさも残ります。

また、農民が支配者層(武家)に必ずしも従順ではなく、自力で権力者の介入を防ぎながら自治を行っていた事実にも触れています。一揆や打ちこわしの様な暴力的手段を使わずに自分たちの生活を守る理性と工夫が、しっかりと根付いていたのです。

この時代の庶民の感性は「百姓」という言葉を差別用語にしてしまう現代よりも、はるかに豊かだったように思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2012年8月19日
読了日 : 2012年8月19日
本棚登録日 : 2012年8月19日

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