
完結の3巻。
人気がなかったのかなぁ。作者の趣味が大いに反映されている漫画だったらしいので、気分次第でいつまでも続けることができると期待していたのですが。
作者的「萌えまんが」ですからね。
ふとした風景や光景に、興奮を覚えることは誰にでもあるもので。その感情の振れ幅の大小は個人差があって、万人に受け入れられるものではありません。
ただ、共感を覚える人がいることも事実で、それが作者のファンであるということなのでしょうね。
「猫が西むきゃ」ではないですが、「蟲師」6巻のコメントで『競走馬が最後尾から飛ぶように他の馬を抜き去ってゆくさま』を理由を言葉にしづらい涙の出る瞬間にあげていました。一番の共感したポイントです。
個人個人の感情が揺れ動くスイッチが、心の暗い所と結びついていたりする。溜め込んで爆発する前に、フローとして発現する世界。再生、修正できなくなる前に、やり直しの機会が与えられるという点では、優しい世界なのかもしれない。
ただ、自覚していても無自覚でも、心の内を突きつけられるさらされるというのは、厳しい世界だとも思います。
不安定で怖い世界ではあるけれど、優しさもある世界。
ヒロタBは、あちらの世界でちゃんと働いているんだろうか。
ま、あちらでもこちらでも、ちまちゃんの尻に敷かれる形で過ごすことは変わらないのでしょうね。
- レビュー投稿日
- 2021年2月28日
- 読了日
- 2021年2月26日
- 本棚登録日
- 2021年2月26日
『猫が西向きゃ(3) (アフタヌーンKC)』のレビューへのコメント
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