「ツバキ文具店」の続編。
前作では、祖母に厳しく育てられた思い出、祖母を亡くし一人で生きていく、たくましく凛とした鳩子の姿が描かれていたが、本作では結婚し家族ができたことで、一人の食事を味気なく感じたりするなど、もう孤独な生活には戻りたくない、という鳩子の気持ちがひしひしと伝わってきました。
母親になったことで、絶対祖母と同じような育児はしないと思いつつも、折々で祖母を思い出し、祖母はきっとこんな気持ちだったんだろうなぁ、と今初めて気付いたり‥‥旦那さんと思いっきり夫婦喧嘩をしてみたり‥‥なんだか、本作では鳩子の人間らしいところがたくさん見られて可愛らしかったです。
全編を通して、死を意識する場面が多く描かれていました。大切な人が死んでしまっても、残された者が、ふと思い出す限り私たちの中に生き続けているんだと思います。
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- 感想投稿日 : 2020年10月13日
- 読了日 : 2020年10月13日
- 本棚登録日 : 2020年10月13日
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