ザ・ベストミステリーズ 2012: 推理小説年鑑

著者 :
制作 : 日本推理作家協会 
  • 講談社 (2012年7月1日発売)
3.42
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本棚登録 : 122
感想 : 14
3

備忘録。

「望郷、海の星」 湊かなえ
かなり主人公に感情移入していたのか、ラストにはっとさせられた。
おっさんのキャラクターがよく肉付けされていて、話の流れをしっかり支えてる。膝を打ちました。

「三階に止まる」 石持浅海
個人的にはあんまり好きじゃない。
ミステリーではなく別ジャンルとして出会ったら…うーん…

「ダークルーム」 近藤史恵
好き。
不思議な恋人の不思議な行動に見えたけど、実はどこにでもいる、等身大の女の子の顔が見えてきたような気がする。きゅん。
焼きあがった写真を、ぜひ見てみたい!

「超越数トッカータ」 杉井光
突拍子もない登場人物の魅力だけで引っ張る作品はあんまり好きじゃない…

「言うな地蔵」 大門剛明
これはいい!
読み終えてみるとよくある話のような気もするけど、まんまとどきっとさせられました。

「新隠流“月影”」 高井忍
ストーリー自体の謎と登場人物の謎が絡み合い、どちらも良かったです。
最後印象に残ったのは人物の謎でしたが、ストーリーの謎は説得力があり、無理やり感がなく、好きです。

「オンブタイ」 長岡弘樹
主人公に好感を持てない作品が苦手で…

「現場の見取り図」 深水黎一郎
こういうの好き。
箸休めにクスッ。

「足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」 三上延
ビブリア古書店シリーズは第一作を読んだだけですが、個人的にはこれが一番好き。
お父さんとか、お母さんとか、人の心の機微が良い。どことなく初期乱歩短編作品を思わせる空気…ほめすぎ?

「この手500万」 両角長彦
いいですね。物語の進行も、結末も私好み。
欲をいえば、最後のセリフは不要。
この辺はセンスあるいは好みの問題かな?

「死人宿」 米澤穂信
主人公と昔の恋人の思いのやりとりが無駄に重くて不要に感じられたけど、この辺は好みの問題かな?
解決への流れや決定打となるものは安易で面白みはなかったけど、そこまでの過程は◎
ラストシーンも、個人的には大満足です。(誤解を恐れず)

「残響ばよえ〜ん」 詠坂雄二
古い記憶に残るかすかに謎の香りのするエッセイと、その読者による筆者への謎解き。この構成、面白いかも。
読んでいる途中で見えてしまったのですが、こういう作品はこのくらいの、「わかる人はわかる」くらいの謎がちょうどいいと思う。
好印象。


全体
特に大きなハズレもなく、するする読める作品集でした。
ただ、多彩な作品を集めすぎてて、一作一作、どういう想定で読めばいいのか、「真剣に読んだら結末が肩透かし」ということもありましたが。
嫌いではないです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年3月20日
読了日 : 2013年3月20日
本棚登録日 : 2013年3月20日

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