永遠の0 (講談社文庫)

4.42
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本棚登録 : 39018
レビュー : 5388
著者 :
まちょこさん  未設定  読み終わった 

戦争について考えるきっかけを与えてくれたこの本には感謝すべきだし、そういう力がこの本にはある。

ただ、どうしても文章の端々からチラチラと垣間見える著者百田尚樹の傲慢というか、「自分の小説が一番」かのような文章の書き方、酔いしれ方?がすごく鼻につく。(これは私が勝手に受けた印象だが。)
もうひとつは、宮部の特攻に行った理由。
「家族のためになんとしてでも生きて帰りたい」というのが芯だった男が、仲間が特攻で死んでいく姿をみて自分も特攻に志願することにする。
この、ここの心情の変化が一番大事なのではないか。
ここに戦争の恐ろしさ、理不尽さを見ることができるのではないか。
しかしそこの部分はほとんど書かれておらず、もう次に出てきた時に宮部は既に生きる希望を失っていた。特攻に志願する心境に至るまでの心情が漠然としすぎており、結局なんでなの言いたくなる。書かれなくとも想像しろということかもしれないが、ただ単純にあまりにも軽く扱われすぎている気がする。

映画もみたがどうしてもいいと思えない。
いいところも確かにあったが、私には深部に触れているようで実は表面をなぞっただけの作品にしか感じず、「涙がでた」「感動した」と世間で絶賛されているのが恐ろしくもある。どこにどんなふうに感動したのか理解ができない。

レビュー投稿日
2018年9月2日
読了日
2018年9月2日
本棚登録日
2018年9月2日
5
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