帯に謎解きクリエイター東大生、松丸亮吾さんからの「僕を算数好きにしてくれた本!」との推薦のことば。小学生の親として、ついつい買ってしまった。
著者は数学者ではなく、ドイツの詩人、エンツェンスベルガー。子供の本から評論まで多彩な分野の文筆家。ロートラウト・スザンネ・ベルガーのかわいい挿絵とともに、主人公のロバートの夢の中の「数の悪魔」が数の秘密について、お話をしながら分かりやすく語ってくれる。「1の不思議」「素数の秘密」「パスカルの三角形」「ピタゴラスの定理」「フィボナッチ数」「オイラーの公式」「ゴールドバッハの推測」「エラトステネスのふるい」「無理数」「虚数」「二重ピラミッド」「等比級数」「等差級数」その他色々な数学の原理を分かりやすく解き明かしてくれる。動物の数が増えていくのも、木の枝が分かれていくのも、雪の結晶の形にも数学的な秘密がある。宇宙が無限大であるのと同時に針の先ほどのホコリの中も数え切れないほどの粒が詰まっている。この世の中は数学の不思議でいっぱいだ。
我が家の小3には途中で「数の悪魔」は睡魔になってしまった。帯には「さあ、読んでみよう10歳からみんな」と書いてあった。少し早かったみたいだ。確かに、「数学」を始める一歩前の小6ぐらいの子が読むと、数学に楽しく取り組めるようになると思う。
おばさんは悪魔さんのお話をゆっくり聞けずに最後のほうは結構飛ばし読みしてしまったが、スポンジみたいに柔らかな心と頭を持っていたときに出会いたかった本だ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年10月26日
- 読了日 : 2020年10月26日
- 本棚登録日 : 2020年10月26日
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