ピーター・ベンチュリーの「ジョーズ」には、サメの心情(?)描写があり、こういう手があるのかとショックを受けたが、この「クージョ」には、犬の心情描写が出てくる。共通点はどちらもモンスター小説だという事。
「得体のしれない恐怖」とはよく聞く批評だが、モンスターが理性を失って行く過程がわかるからこそサスペンスが高まって行く。そこがキングの天才たる所以なのだろう。
言い尽くされている事だが、たったこれだけのアイデアで、長編を書き上げる腕力も桁外れ。その潔さはスピルバーグ監督の映画「激突!」と通じる所もあるように思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ホラー小説
- 感想投稿日 : 2013年2月9日
- 読了日 : 2013年2月8日
- 本棚登録日 : 2013年2月8日
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