津軽 (新潮文庫)

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本棚登録 : 2002
レビュー : 187
著者 :
mai0826さん 近代文学   読み終わった 

太宰の小説は、大人になってから何冊か読んでいるけれど、エッセイは初めてです。
で、読んでみて…

太宰のファンになりました(笑)。

あたしは津軽が好きなんです。
両親が津軽出身で、親戚もみんな津軽に住んでいるので、そのせいもあるけど(あたし自身の育ちは津軽じゃない)。
ほかの地域の人には全然通じない、その方言も、標準語をしゃべっても微妙に出てしまうその奇妙なアクセントも、賑やかで気さくで、お人好しで、でも短気な、その人柄も(←これはステレオタイプだけど、あたしの知ってる津軽人の多くはやっぱりこういう人)、キレイだったり、もの悲しかったり、懐かしかったりする、その風景も、全部好きです。

で、『津軽』は、津軽のイイところはイイままに、奇妙なところは、そこが愛すべき対象であるかのように、とても魅力的に描かれています。

とくに、pp.69〜74にかけての、「Sさんの接待」と、それに関する太宰のコメントは、もう、ホントに、腹を抱えての大爆笑。

あの気持ち…っていうのは、接客される側の焦った気持ちと、接客される側のうれしいんだけど戸惑う気持ち、どちらの気持ちも、あたしにもすごい覚えがあります。
懐かしくて、愛おしい風景。

で、そういう小さなこと(だって、津軽にいれば、それは普通の日常風景)のひとつひとつが、丁寧に描かれている『津軽』は、太宰の津軽に対する愛着が感じられる、イイ本です。

あたしはこの本を読んで初めて、「郷愁」って言葉の意味が本当にわかった気がします。


<追記>
でも、津軽を知らない人にとって、この本がどれだけおもしろいのかは…正直、よくわかんないです。
津軽はあたしにとっては「故郷」だから。
いまいち客観的な判断が。。。

レビュー投稿日
2013年9月30日
読了日
2008年3月28日
本棚登録日
2008年3月28日
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