IMDbによるとこの監督はほとんど無名に近い人。それなのに、どうしてこんなに重厚な配役が可能になったのか。やっぱりテーマと脚本(監督が書いている)がよかったからかなぁ。でも、やっぱりアメリカでもこの映画は「知る人ぞ知る」みたいな感じらしい。
さて、お話はマフィアの殺し屋ククリンスキーという実在のポーランド人をモデルにしたもの。といっても、事実そのものではなくて、かなり脚色してはあるらしいのだが、しかし、彼の生育歴(ポーランド人の父親は子どもたちを虐待し、弟は少女のレイプ殺人で終身刑)などは事実を元にしていて、そのあたりは大変に説得力がある。というか、「こんな人がいたんだ!」という素直な驚きである。
ただ、一つだけ怪しいのはククリンスキーが殺し屋であることを妻(ウィノナ・ライダー)が知らないということになっている点。だって、それまでは裏ビデオのダビング屋で働いていた男が急に為替のトレイダーになって大金持ちになったなんて話をどうして信じられようか。まあ、実際のところ奥さんはきっと気づいてはいたんだろうけど、黙ってたんだろう。そのあたりのニュアンスは、映画の中でもうっすらと描かれている。
しかし、マイケル・シャノンっていうのは背も高いし、顔もごついから本当に怖いよぉ。
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- 感想投稿日 : 2015年5月12日
- 読了日 : 2015年5月12日
- 本棚登録日 : 2015年5月12日
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