他者の顔を奪う口紅。その力と、美しき妹・野菊の協力により、かつて母も挑戦した『マクベス』の舞台に立つ累。役に没頭するに従い、己の犯してきた罪を直視することになる累は、野菊の言葉を支えに立ち直る。だがそれは、累に恨みを持つ野菊が、累が最高潮に至るその時に復讐の鉄槌を下すための布石だった。果たして祝福の光はどちらの頭上に輝くのか――。
野菊さん、思惑が外れ一気に囚われの身に。ヒヤヒヤさせられたけどとりあえず羽生田のファインプレーで累の素顔が曝される事態は避けられてよかった。野菊的には全く良くなかっただろうけど。
野菊の裏切りで完全に肝が据わったというか、覚醒完了という感じの累。まだ信頼関係があるうちに明かせば姉妹として歩み寄れたかもしれないのに残念だ…。累の言い分も野菊の言い分も分かるとこあるから辛いなぁ。
そしてここから謎多き母、いざなさんの過去話がスタート。いざなさんも凄く生い立ち辛い…そんな中で手を差し伸べてくれた透世さんは愛憎渦巻く相手だったのかな。結果としてみると、善意が完全に仇となった透世さん不憫でしかないけど。いざなにあれだけの才能がなければある意味もっと話は穏やかだったのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年6月2日
- 読了日 : 2017年6月2日
- 本棚登録日 : 2017年6月2日
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