一気に読み終わってしまった。
東北と野球とヒーローの物語。
阿部和重と伊坂幸太郎作品を共に読んでいる人なら納得の作品であり展開やモチーフがうまく掛け合わされている。合作小説だけども良い部分が化学反応していると思う。
伊坂テイストがわりと強めのように感じるのはエンタメ性が強いのと物語の展開のせいかもしれないが、神町サーガに通じるような設定やアメリカとの関係なんかは阿部テイストだなとわかる。阿部さんにはこの勢いで「神町サーガ」三部作目を書いて出してほしいのだが。
ヒロインというか女性の登場人物の桃沢は伊坂作品に出てくる感じはある。
作品の重要なキーワードである
村上病。
確かに阿部×伊坂対談でふたりで村上春樹に挑んでいこうって話をしていたような気がするがその由来なんだろうなあw
この作品において最後に出てくる村上病の説明とか諸々を含めて村上春樹という阿部&伊坂世代の上の小説家についてのアイロニーな感じも。
「村上病はあるけど、ない」ってさ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年11月27日
- 読了日 : 2014年11月27日
- 本棚登録日 : 2014年11月26日
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