“癒し”のナショナリズム―草の根保守運動の実証研究

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レビュー : 9
別府さん 311.政治学   未設定

 本書は、(一昔前によく聞いた)「新しい歴史教科書をつくる会」を調査したもの。
 私はすでに『文化ナショナリズムの社会学』を読んでいたので、3章の論文(by上野陽子)は興味深かった。他の章はすべて小熊英二の担当。

版元リンク
http://www.keio-up.co.jp/iyasi/iyasitop.htm

【目次】
序文(二〇〇三年二月) 小熊英二 [001-010]

第一章 「左」を忌避するポピュリズム――現代ナショナリズムの構造とゆらぎ 015
「下からのナショナリズム」運動/「価値観の揺らぎ」からの脱出/無定形から「保守」へ/天皇の位置/「保守の言葉」に回収される揺らぎ

第二章 「新しい公民教科書」を読む――その戦後批判を点検する 043
個人主義だけがエゴイズムか/「防衛義務」の安直な強調/「国体論」との類似/マルクス主義の市民観にも似ている/戦後思想への無理解/強烈な欧米コンプレックス

第三章 〈普通〉の市民たちによる「つくる会」のエスノグラフィー ――新しい歴史教科書をつくる会神奈川県支部有志団体「史の会」をモデルに 069

問いの設定/先行研究の批判的検討/『歴史認識と授業改革』/『文化ナショナリズム の社会学』/研究対象・研究方法
1「史の会」のエスノグラフィー
「史の会」の風景/沿革/組織構成/運営方法
2「史の会」を支える三タイプの参加者たち
Ⅰサイレント保守市民/インタビュー:サイレント保守市民/ 
Ⅱ 市民運動推進派/インタビュー:市民運動推進派/ 
Ⅲ 戦中派/インタビュー:戦中派/各タイプ間の温度差/新しい「保守」と昔ながらの「保守」/運動支持派と運動推進派/「つくる会」本部への批判(運動論・組織論)/「弱気な日本」を嘆く声―「史の会」の最大公約
3 〈普通〉の市民たちの限界
個人主義的な保守市民たち/教科書問題ブームのその後/普通の市民たちによる草の根保守運動とは
資料編

第四章 不安なウヨクたちの「市民運動」 小熊英二 187
「市民運動」との類似性/参加者たちの思想傾向/「普通」の意味するところ/「史の会」の構成/今後の展望

あとがき 上野陽子 [225-228]

レビュー投稿日
2015年11月5日
本棚登録日
2015年11月5日
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