力学の誕生―オイラーと「力」概念の革新―

著者 :
  • 名古屋大学出版会 (2018年10月10日発売)
5.00
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 51
感想 : 4

【書誌情報】
価格 6,300円
判型 A5判・上製
ページ数 360頁
刊行年月日 2018年
ISBNコード 978-4-8158-0920-1
Cコード C3040
http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0920-1.html

【目次】
序論 力の起源を訪ねて

第1章 18世紀力学史の歴史叙述
  1 解析化と体系化
  2 活力論争と力の概念
  3 「力学」の誕生

  第I部 活力論争と「運動物体の力」の盛衰

第2章 17世紀の自然哲学における「運動物体の力」
  1 物体の中の「力」と衝突の問題―― デカルト
  2 「固有力」と「刻印力」―― ニュートン
  3 「活力」と「死力」――ライプニッツ

第3章 活力論争の始まり
  1 ドイツ語圏での支持拡大
  2 オランダからの反応
  3 フランスでの論戦の始まり

第4章 活力論争の解消
  1 ダランベールの「動力学」構想
  2 モーペルテュイの最小作用の原理
  3 オイラーによる「慣性」と「力」の分離

小括 「運動物体の力」の否定とそれに替わるもの


  第Ⅱ部 オイラーの「力学」構想
第5章 「動力学」の解析化
  1 活力と死力、その異質性
  2 活力と死力、その連続性
  3 死力による活力の生成

第6章 活力論争における衝突理論の諸相と革新
  1 衝突の法則と物質観
  2 ス・グラーフェサンデによる「力」の計算
  3 パリ科学アカデミー懸賞受賞論文
  4 ベルヌーイによる衝突過程のモデル化
  5 オイラーによる「運動方程式」の利用

第7章 オイラーにおける「力学」の確立
  1 活力と死力の受容
  2 「動力」、「静力学」、そして「力学」
  3 ライプニッツ-ヴォルフ流の「力」理解に対する批判

小括 「力学」の誕生 


  第Ⅲ部 『解析力学』の起源
第8章 再定義される「動力学」と、その体系化
  1 パリ科学アカデミーにおける「動力学」の出現 
  2 「力」の科学から運動の科学へ
  3 ダランベールの「一般原理」と、そのほかの「一般原理」

第9章 作用・効果・労力――最小原理による力学
  1 弾性薄板と軌道曲線における「力」
  2 「労力」の発見
  3 最小労力の原理
  4 2つの最小原理、2つの到達点

第10章 ラグランジュの力学構想の展開
  1 「動力学」のさらなる体系化
  2 「普遍の鍵」としての最小原理
  3 「一般公式」の由来と『解析力学』の力概念

小括 静力学と動力学の統一、あるいは衝突の問題の後退

結論 自然哲学から「力学」へ

あとがき
補 遺
主要な著作と出来事の一覧

参考文献
索 引

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 420.物理学
感想投稿日 : 2018年8月31日
本棚登録日 : 2018年8月31日

みんなの感想をみる

ツイートする