性器の進化論――生殖器が語る愛のかたち(DOJIN選書029) (DOJIN選書 29)

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  • 化学同人 (2010年1月30日発売)
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 ヒトの性愛行動、繁殖行動が、他の類人猿、霊長類、哺乳類、動物とどのように異なり、どのように同じかを、ビーリャ(ボノボ,ピグミーチンパンジー)など霊長類研究者である榎本知郎が解いた本。
 ヒトの妊娠成功率が10%前後なのは、他の哺乳類で類をみない低さであり、生殖管内の淘汰が非常に厳しい。など非常にかんがえさせられる。

また、性愛行動における包容やキスなどは、ヒト固有で、赤ちゃんとのコミュニケーションを模倣しており、これが他の霊長類とヒトを分けているのではないか?などの主張が、デズモンド・モリスなど西洋の霊長類研究者/人類学研究者と違った分析なのが面白い。

 他にも、チンパンジーのペニスにはXXがあったり、メスの尿道はxxxしたり、第三性調という概念がある。など、知らなかったことが沢山。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 生物
感想投稿日 : 2017年11月11日
読了日 : 2017年11月11日
本棚登録日 : 2017年11月11日

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