「それぞれの世界に生きる人たちへ」
大切な思い出を忘れてしまう、感情が制御できなくなる、それでも自分は正常だと思っている。身近な人がどこまで変わったら、その人はその人じゃなくなってしまうのか。それでも愛情を持って接することができるんだろうか。【高次脳機能障害】になった夫と、それを支える家族の日常が描かれる。柔らかいイラストとコミカルな語り口に、つい「次のページでコウジさんは、どんなことをやらかすんだろう…」と野次馬的に読み進めてしまう。読み終えた時には、この障害とそれを取り巻く環境、家族愛について何かしら考える事になるだろう。障害に翻弄される中、時折「コウジさんらしさ」の本質が見える描写があり、それが鮮やかに胸に迫ってくる。(本多正徳)
読書状況:読み終わった
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笑った
- 感想投稿日 : 2016年2月1日
- 読了日 : 2016年2月1日
- 本棚登録日 : 2016年2月1日
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