笑いと忘却の書 (集英社文庫)

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本棚登録 : 148
レビュー : 15
制作 : 西永 良成 
土壷波丸さん  未設定  読み終わった 

ひょっとしたら、ミラン・クンデラ氏の最高傑作ではないかと思えてしまうほどの作品。
笑い、冗談、悪魔、天使、相反する関係であるようで、決して別のものではない。それらは紙一重でそこにある。
アモス・オズもこう言っている。
『「悲劇的」と「喜劇的」という形容詞は、同じ苦悩の風景を別の角度からのぞむふたつの窓にすぎないと教えてくれたのはチェーホフでした。私たちがみんな欠点があり愚かで滑稽だということに気づけば、たがいに悲喜劇的な思いやりを寄せることができるのではないでしょうか。秘密が見つかったとき、顔を赤らめるのではなく、同じようなひどい欠点やくせがあるのに気づいた他人どうしみたいに、そっと優しい微笑みをかわせるかもしれない。これは個人だけではなく、国や文化や宗教についてもいえるのではないでしょうか。』
物語は、悲しい重奏である。

レビュー投稿日
2016年2月7日
読了日
2015年8月7日
本棚登録日
2015年1月5日
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