僕が殺した人と僕を殺した人

著者 :
  • 文藝春秋 (2017年5月11日発売)
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それぞれの家庭環境に悩むユン、ジェイ、アゴンの3人が登場する1987年の台湾と、連続殺人鬼サックマンが逮捕された2015年のアメリカがオーバーラップする小説。作者は台湾出身らしいのですが、行ったこともない台湾のリアルが伝わってくる。ティーンエイジャーの友情と死の匂いのする小説ということでは、たまたま昨日読んだオーダーメイド殺人クラブとかぶるが、こっちのほうがめちゃくちゃ入り込めた。
犯罪小説としてもすこぶる面白いが、物語の途中でぐるっと世界が反転する仕掛けもあり、連続殺人鬼サックマンの少年殺しの動機の解明のシーンなど、ミステリとしても痺れる。ラストのカタルシスの余韻も含めて、やっぱり女の友情より男の友情ものだよなっていうのは、このご時世まずいのかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 推理小説
感想投稿日 : 2020年2月9日
読了日 : 2020年2月9日
本棚登録日 : 2020年2月9日

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