愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3) (講談社選書メチエ)

3.55
  • (17)
  • (33)
  • (60)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 345
レビュー : 27
著者 :
mamoさん  未設定  読み終わった 

1巻で定常社会、2巻で定常社会から王、すなわち国家の誕生と進んできたカイエ・ソバージュ、3巻目は、資本主義の誕生ということになる。

2巻から、話が進みすぎじゃないの、という気もするが、とりあえず読んでみる。

モースの「贈与論」を起点に、ケネー、マルクスと進んでいく流れは、人類学側から経済にアプローチする場合、「まあ、そうだろうな」という展開だろうか。と、偉そうなことを言うほど、その辺の本を読んだ訳ではないが、栗本慎一郎や今村 仁司を昔読んだときと同じような感じの議論である。

中沢氏は、さらにそこにラカンを援用しながら、資本主義の精神とキリスト教の三味一体説との類似性を指摘する。このへんが、この本のハイライトかな?

前の2冊が、さまざまな神話や風習の分析が沢山入っていて楽しかったのに対して、3巻目は、やや理論的な印象であった。冒頭の志賀直哉の「小僧の神様」の分析は、なかなか面白かったが。

順序的には、第4巻の「神の発明」のほうが、先にきて、そこから資本主義が誕生する言う流れでも良かったのではないか、とも思うが、そこは、「起承転結」の「転」というところで、すこしムードを変えてみようということなのかな。

あるいは、全体の真ん中なので、ここいらで理論を整理して、次なる飛躍に備えようということだろうか。

第4巻の「神の発明」に期待して、満足度は、3つとしておく。

レビュー投稿日
2017年5月2日
読了日
2009年2月11日
本棚登録日
2017年5月2日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3...』のレビューをもっとみる

『愛と経済のロゴス カイエ・ソバージュ(3) (講談社選書メチエ)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする