民主主義への可能性をもっていた政党政治がなぜ崩壊したのか?
それは単純に軍部のせいというわけでもなく、政党自身の問題、それを選挙で選んだ人々、マスメディア、そして天皇周辺の勢力のさまざまな動きのなかで生じたこと。
もちろん、背景には世界大恐慌というのがあるわけだけど。
未熟な政党政治の問題を批判しているうちに、民主主義自体の価値がさがっていって、より純粋に国をよくしようとしている軍部に国民の期待がうごいていく。
そして、そのイメージとして、天皇が使われていき、反対陣営の議論を封じ込めていく。
で、満州事変によって、世論は大喝采をおくり、その勢いをもって、急速に陸軍が政治の中心になってしまうという構造。
う〜ん、これって今でもやっていそう。なんかちょっと暗い気持ちになった。
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- 感想投稿日 : 2022年8月24日
- 読了日 : 2022年8月24日
- 本棚登録日 : 2022年8月24日
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