身体化された心―仏教思想からのエナクティブ・アプローチ

  • 工作舎 (2001年8月10日発売)
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感想 : 8
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システム理論の第3世代らしいオートポイエーシス。これに至るシステム理論、認知心理学、進化理論、哲学の流れをレビューしつつ、仏教思想、特に中観派の思想との関連を論じる本。

このへんは、ずばり私の関心ど真ん中のはずなのだけど、なかなか手強い、難しい本だった。読んでて、自分の未熟さを感じるとともに、あー、自分はまだまだシステム理論でいえば、第一世代的な認識論にたっているのだなー、と思った。

で、そのオートポイエーシス、ここでの説明を読む限りでは、ナーガルジュナの「空」に確かにそっくりだ。(と偉そうに言うほど分かっているわけではないが)

世界は、無根拠、すなわち空である。それはニヒリズムでなく、全てのものは、他の全ての存在を前提として存在する相互依存関係のなかにある。よって、私も実在せず、世界との依存関係のなかで生じている。その相互依存関係への慈しみを持つこと。

西洋の科学や哲学も、プラトンやデカルトの長い影響を脱し、さらにはニーチェを乗り越えつつ、仏教思想にたどり着いた、ということか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年4月30日
読了日 : 2008年12月14日
本棚登録日 : 2017年4月30日

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