六番目の小夜子 (新潮文庫)

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本棚登録 : 12716
レビュー : 1488
著者 :
マリモさん 青春 学生時代   読み終わった 

ある地方の進学校に、十数年にわたり受け継がれてきた奇妙なゲーム。
3年に一度、一人が鍵を渡され「サヨコ」となる。誰がサヨコなのかは明らかにされない。全校生徒が共犯。
六番目のサヨコが誕生するはずの今年、美しい転校生の「沙世子」がやってきた。偶然なのかそれとも――?

なぜ今まで読んでいなかったのかわからないけれど、今になってようやく読んだ、一時期絶版になっていたという恩田さんのレビュー作。
どんな作家さんもレビュー作には初々しさとその作家さんらしさがあって面白い。
この「六番目の小夜子」も、文章や構成に多少のぎこちなさがある一方で、恩田さんが自ら「既に私らしいところは全部入っている」と評するように、恩田さんテイストがいっぱいつまった一冊だった。

物語の中にあっという間に引きいれられてしまうプロローグ、
高校生らしからぬ落ち着きをもった理知的な美男美女、
不思議な伝承が受け継がれている郷愁的な雰囲気の漂う学校、
中盤の緊迫感あふれた全校生徒による劇(ここが一番面白かった)、
ミステリー調でいながら、全部が解決するわけではない余韻ある結末・・・

ふっと見えてくるイメージから作品を膨らませるという恩田さん。六番目の小夜子の生まれたきっかけは、学校のイメージだったのではないだろうか。
“―その朝、彼らは静かに息をひそめて待っていた。”

いくつかこんがらがったままになってしまった謎はネットで検索して何となくわかった気になりました(あぁまたやっちゃった、この安易な解決)。
次はサヨコのサイドストーリー「図書館の海」を読んでみたいと思う。

レビュー投稿日
2012年12月4日
読了日
2012年12月3日
本棚登録日
2012年12月3日
6
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『六番目の小夜子 (新潮文庫)』のレビューへのコメント

円軌道の外さん (2012年12月5日)


コメントありがとうございました!

これずっと読みたくて
気になりつつ
そのままになってたんですよね〜(汗)(^_^;)


ドキドキしながら
レビュー読ませてもらって、
やはりコレは
自分のツボにハマるだろう予感が
ヒシヒシとしてます(笑)

また何かと参考にさせてもらうと思いますが
よろしくお願いします(^_^)


マリモさん (2012年12月6日)

円軌道の外さん

こんにちは!
こちらこそコメントありがとうございます。
すいません、前から存じ上げていたのにいきなり突撃しまして^^;

六番目の小夜子、恩田さんのレビュー作として有名なので、私も何となく読んだ気になってずっとそのままになってました。
恩田さんの作品を、すっきりするものと余韻を楽しむものに分けるとすると(適当すぎる分類ですが)、これは後者の方だと思います。
もうプロローグから、「あ、恩田さんだ!」という期待を抱かせてくれて、すぐ読めちゃいますよ。
機会がありましたらお読みになってください、レビューもぜひぜひ♪

ではでは、今後ともどうぞよろしくお願いします!

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