絶望した!
僕がこれから読もうと思っている文学作品のほとんどを小学生から中学生の間に読んでしまっている立花隆氏の化け物ぶりに絶望した!
独学のための本の探し方は非常に参考になりました。
ジャーナリストという様々な分野のことについて調べて書くことを仕事にしている人の言葉なので説得力があります。
実際に大型書店に行って本棚を見て回りたくなります。
妹尾河童氏が書いたネコビルの話は去年の秋に東京に行ったときにビルの外観をチラッと見ていたのでイメージしやすかったです。
本の読み方については松岡正剛氏とのスタンスの違いが面白いなと思いました。
例えば立花氏は「人が薦める本を読んで良かったことなどない」と言い切っていますが、松岡氏は『多読術』の中で「薦められた本を読むというのはとても気持ちがいいものだ」という風に言っています。
書評についても立花氏は「本の内容についてだけ教えてくれれば良いのであって、評者の個人的な経験など聞きたくない」と言っていますが、松岡氏の「千夜千冊」はあえてその本にまつわる自身の経験や思い出を語るようにしています。
両者の違いは立花氏が読書を情報を得るための手段という観点から語っているのに対して、松岡氏の場合は読書をもっと生活に密着した、自己の成長や他者とのコミュニケーションの手段として語っているところから生じているのだと思います。
僕の中でいまいち曖昧だったこうした目的の違いによる読書法の区別が松岡氏と立花氏の本を続けて読んだことで、自分なりに明確にすることができたのは大きな収穫です。
- 感想投稿日 : 2010年2月1日
- 読了日 : 2010年1月31日
- 本棚登録日 : 2010年1月31日
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