ラモーナのお父さんが失業する。レストランにも行けなくなり、靴が小さくなっても買ってと言い出せなくなり、家庭から笑顔が消えていく。なんという衝撃的な展開だろうと心配したのだが、娘は、冷静に受け止めた。ラモーナがそうであるように。そうだ。突然の辛い現実を前にした時、意外と冷静でいられないのは、大人だけなのかもしれない。
うろたえ、イライラし、やめると宣言した煙草をつい吸ってしまったお父さん。信頼し、尊敬していた大人が、実は、自分と同じ、ただの弱い人間だと知ったとき、子どもは、ひとつ大人になる。ヘンリーを困らせてばかりいたラモーナが、すっかり大人になってしまい、母は、少し寂しくなってしまった。娘は、少し大人になったラモーナに、自分を重ねるように感情移入し、目を輝かせながら聞いていた。
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- 感想投稿日 : 2017年2月18日
- 読了日 : 2017年2月18日
- 本棚登録日 : 2017年2月18日
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