インガルス一家の物語としては番外編的な扱い。
後にローラの夫となるアルマンゾの少年時代の話。
ローラの物語はですます調で、アルマンゾの方はである調。
訳者の描き分けが技だなぁと感服した。
日本語訳にはこういう楽しみ方もあるんだなぁと。
時代としては『大草原の小さな家』の少し前かな。
裕福な家の子らしいけど、やっぱり自給自足感が高いのは時代なのだろうか。
保存食、衣服、農工具などを自分で作るところはインガルス家と似ているけど
ワイルダー家とのほんの少しの違いが明確に描かれていて判り易かった。
前半は日常が淡々と綴られていくのだが
後半、アルマンゾが財布を拾った辺りから話が急展開していく。
そのラッキー振りに吃驚。それが実話だってんで更に吃驚。
アルマンゾの周りの人たちに対する接し方はローラとちょっと似てるかな。
この話の中の3年くらいでの成長が著しく、
だんだん頼もしい男に育っていくアルマンゾがかっこよく見える。
そんなアルマンゾをときに厳しく、ときに暖かく教え諭すとうさんがまたかっこいい。
仔馬をしつけることを許された10歳のアルマンゾが
その後どういう青年に育ってローラの前に現れるのか。
ものすごく楽しみである。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
外国作品・翻訳モノ
- 感想投稿日 : 2013年9月10日
- 読了日 : 2013年9月8日
- 本棚登録日 : 2013年9月10日
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