【シンギュラリティ:人類が声明を超越するとき】
A.テクノロジーの急速な変化で、人間の生活が後戻りできないほど変容する。それが、「シンギュラリティ(技術的特異点)」がもたらす未来だ。シンギュラリティに到達すれば、人間は身体と脳が抱える限界を超え、運命を超えた力を手にする。死という宿命も思うままにでき、好きなだけ長く生きられる。
B.現在、脳のリバースエンジニアリングを行う(脳の内部をのぞき込み、モデル化し、各領域をシミュレートする)能力が指数関数的に伸びている。2020 年代までには、ナノボットという小さなロボットが脳内を駆けめぐり、神経活動の重要な特徴を脳の内側からスキャンするようになるだろう。
C. ナノボットは脳だけでなく、体内も駆けめぐるようになる。それらは病原体を破壊するなど、健康増進につながることを行う。その結果、人は老化せず、永遠に生きられるようになる。
D. 人間の身体や脳が動く仕組みが明らかになるに従って、現在人間がもつものよりも優れた器官を作りだせるようになる。例えば、自力運動性のナノボット血球で、血液が自動的に流れるようになれば、心臓は不要になる。
E.今のところ、人間というハードウェアが壊れると、生命というソフトウェア ――「 精神のファイル」も消える。だが、脳などに収められた情報を保存し、復元する方法がわかれば、精神のファイルはウェブ上で生きてゆく。しかし、そうして長生きするその人は本当に私なのか、という問題が生じる。
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- 感想投稿日 : 2016年6月25日
- 読了日 : 2016年6月25日
- 本棚登録日 : 2016年6月25日
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