人間失格

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  • 2012年9月27日発売
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 罪悪感から身を破滅させていくのは本当につらい。罪を償おうとするが、その方法が「罰を自分に課す」or「罪悪感を感じ反省し続ける」の2通り。誰かが手を差し伸べてくれても、それで迷惑をかけたと思ってまた罪悪感を感じる。でも、この反応が正しいとも思っている。
 そうして次第に自己防衛本能が反発を開始する。そもそもそんなに罪だったのか、なぜ俺だけこんなに苦しまないといけないのか、もうどうでもいいや~っていう諦観も含めて様々な正当化を行い、一時反発するが、道徳観念(やはりこれは原理原則としか言いようがないぐらい本質的で強い。)に説き伏せられ、自己嫌悪に陥り、病む。そもそもが自分の犯した罪なんだから誰に反発しても八つ当たりしても解決しようがない。なんなら罪から逃げた罰で、さらに病む。
 結局罪悪感も自己防衛本能も目的は「自己の救済」なのに、二つが掛け合わさると、真逆の「破滅」に陥っていく。

 結局自分事として捉える傾向が強すぎる人に現れやすいと思う。よく言えば責任感が強いが、悪く言えば傲慢。なんでも自分でコントロールできると思ってるからこそ、何でも自分のせいにする。本当は様々な人間関係の中で、結果が現れるから責任は向こうにもあるはずなのに。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年12月1日
読了日 : 2017年12月1日
本棚登録日 : 2017年12月1日

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