Governing the Commons: The Evolution of Institutions for Collective Action (Political Economy of Institutions and Decisions)

  • Cambridge University Press (1990年11月30日発売)
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感想 : 2
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オストロムはアメリカ政治学学会会長だったり、ノーベル経済賞受賞者だったりと、何の専門家なの?と疑問に思う方がいるかもしれません(いないかもしれません)。

で、僕的に彼女は「協力論者」という定義が一番しっくりきます。

オストロムの一貫したテーマは「人々はどのようにして社会的ジレンマを乗り越えて協力しているのか(できるのか)?」です。

本書ではこのテーマに対して新制度学派の切り口から考察します。

彼女は研究対象に「地域コミュニティ」と「コミュニティによる制度的介入」を設定し、コミュニティはどのような制度的介入によって協力を達成しているのか?制度的介入を行う主体としてコミュニティの政府や市場に対する優位性は何か?をびっくりするぐらい多様なケーススタディから議論しています。

第1章では囚人のジレンマや集合行為問題など協力論の基本的問題を整理しており、この章だけでも読むに値します。

山岸さんの「社会的ジレンマ」という新書を読んだうえで本書を読むと読みやすいかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 協力論
感想投稿日 : 2011年4月3日
読了日 : 2011年4月3日
本棚登録日 : 2011年4月3日

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