Twitterで著者をフォローしていて、面白そうだとずっと感じていたのがようやく手に取ることが出来た。著者は呟きではいつもわかりやすく説明をしているので、著書も同じように軽く(それこそ『頼朝の武士団』のように・・・)話を展開しているのかと思いきや、専門的な内容が詰まっていて、読み始めはかなり驚いた。とはいえ、専門的な内容を分かりやすく伝えようというのは首尾一貫している。
本書は戦国大名をいわば一つの国家(厳密な定義は別として)としてとらえて、その交渉を「外交」として解説を行っている。言葉や人物名など素人にはわからないところもあるが、ある程度歴史を知っていれば、著者の説明はストンと落ちてくるのではないだろうか。後半の島津家久の部分はちょっとわからないかもしれないが・・・。
濃い内容にもかかわらずスラスラと読めたのだけど、個人的には学会(というか学問の流れの中で)著者の問題意識がどこにあるのかを十分に把握できていなかったので、一つの知識以上の読み方が出来なかったのがちょっと残念。研究における位置づけがわかればまた違った読み方が出来たのにな、と思ったりもする。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2013年10月8日
- 読了日 : 2013年10月8日
- 本棚登録日 : 2013年9月28日
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