ツイッターを持った橋下徹は小泉純一郎を超える

著者 :
  • 講談社 (2012年7月3日発売)
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本棚登録 : 47
感想 : 8
5

久しぶりに値段以上に価値のある面白い本を読んだ。この本は、政治に対して一家言持ってる人、そしてなぜ今の景気回復や改革が進まないのかについて、実務者の視点から分析してある名著だと思った。


この本は大きく分けて4つの柱で構成されていると思う。


1.小泉竹中時代の構造改革の回想録
2.自民党政権と民主党政権の違い、そして橋下徹の政治的立ち位置
3.メディアと政治について
4.政策実現プロセスについて


まず、筆者が小泉内閣の時に竹中平蔵大臣の政務官、秘書官であったことから当時の政策決定や人間関係や官僚との折衝について書かれている。実に内容が濃く、文章が楽に書かれており上手い。分かりやすい。

次に政権の違いと将来の橋下徹の国政進出した場合のシュミュレーションについて。
自民党政権で培った政策決定プロセスと小泉首相自身の決定力を、カリスマ性や民意などのふわっとした言葉を極力使わずに説明されていること。そして民主党政権の公約と、なぜそれが出来なかったのかを書き、比較したこと。橋下徹がなぜリーダーとして求められており、彼には資質があるのかという客観的な見地。


次にメディアと政治について。果ては新聞メディアの使い方から、小泉内閣時代のテレビの使い方、そしてタイトルにもなっているツイッター、ネットの使い方と時系列的にメディアと政治のあり方について書かれていた。メディアが進化し、情報伝達のスピードと双方向性が高まる事によってリーダーが発信力を持ち、政策決定のプロセスが透明化され、組織マネジメントの変化についても書かれていた。


最後に筆者が実務を行なっていた政策実現プロセスの説明と、政治任用スタッフの必要性やシンクタンクの重要性など。さすが実務者だっただけはあり、説得力があった。


ざっくり一言で言えば、小泉内閣時代にリーダーシップを持ちながらも責任を明確化する事によって自分ならぬ分身の活用によって大きな仕事をチームとして成し遂げたこと。それとメディアの使い方とリーダーの力の源泉について。


この本は上半期を含めて50冊程度は読んでいると思うが、今のところ一番面白い。興味のある人はぜひ読んでみて欲しいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治学
感想投稿日 : 2012年9月4日
読了日 : 2012年8月24日
本棚登録日 : 2012年8月24日

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